元金と利息の違い:Beancountで素早く返済する戦略
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ローンの返済額には常に二つの側面があります。負債残高を減らす元金と、貸し手への報酬である利息です。その動きを理解できれば、ストーリーの結末を変えられます。利息負担を抑え、完済を前倒しするための数学、戦術、そしてBeancountでの記録方法を解説します。
1. 元金と利息を正しく理解する
- 元金:借り入れた当初の金額。貸借対照表では負債として計上され、返済するほど減ります。
- 利息:他人の資金を利用するコスト。残高と年利(APR)に基づいて日々積み上がります。
- 返済額:その期間に支払う元金と利息の合計。元利均等返済では初期ほど利息が大きく、終盤になるほど元金部分が増えます。
どちらがどこに使われるか把握しておけば、負債比率の改善や将来の利息削減につながります。
2. 償還の流れを追う
多くの事業ローンや住宅ローンでは、返済は次の流れで処理されます。
- 貸し手が期間中の利息を計算:
(残高 × APR ÷ 年間支払回数)。 - 契約で決まっている返済額(固定・変動いずれも)はまず利息に充当されます。
- 残りが元金を減らし、翌月は新しい残高に利息が計算されます。
例として、12万ドルを年率7%で借り、月々1,200ドル返済する場合、初月は利息700ドル・元金500ドルです。12か月目には利息が632ドル、元金が568ドルにシフトします。早期に元金への支払いを増やすほど、総利息は圧縮されます。