先入先出法(FIFO):概要、仕組み、および活用場面について
在庫を抱えるビジネスにおいて、在庫の評価方法は報告される利益、税金、および貸借対照表に直接影響を与えます。FIFO(First In, First Outの略で、先入先出法)は、最も広く利用されている在庫評価手法の一つであり、それには正当な理由があります。これは、多くの企業が実際に商品を動かす流れを反映しているからです。
ここでは、FIFOの仕組み、計算方法、ビジネスへの導入メリット、そしてLIFO(後入先出法)などの他の手法との比較について、知っておくべきすべての情報を解説します。
FIFO(先入先出法)とは?
FIFOは「First In, First Out」の略称です。この手法では、在庫の中で最も古いものから先に売れたと仮定します。売上原価(COGS)を計算する際、より最近購入した在庫に移行する前に、最も早く購入した在庫のコストを使用します。
これは、物理的に古いものから順に売らなければならないという意味ではありません(多くの企業は自然にそうしていますが)。FIFOはコストの流れに関する会計上の仮定であり、 物理的な商品の動きに関する要件ではありません。
米国一般に認められた会計原則(GAAP)と国際財務報告基準(IFRS)の両方が、FIFOを有効な在庫会計手法として認めています。実際、IFRSではFIFOが認められている唯一の手法であり、事実上の在庫評価の世界標準となっています。
FIFOの仕組み:ステップ別具体例
あなたが小さなキャンドル店を経営しており、1月に3回の在庫仕入れを行ったと仮定しましょう。
| 仕入れ日 | 数量 | 単価 | 合計コスト |
|---|---|---|---|
| 1月5日 | 100個 | $8.00 | $800 |
| 1月15日 | 150個 | $9.00 | $1,350 |
| 1月25日 | 100個 | $10.00 | $1,000 |
在庫合計: 350個、合計コスト $3,150。
さて、1月に200個のキャンドルを販売したとします。FIFOの下では、売上原価(COGS)は次のように計算されます。
- まず、1月5日のロット100個すべてを使用:100 x $8.00 = $800
- 次に、1月15日のロットから100個を使用:100 x $9.00 = $900
売上原価(COGS) = $800 + $900 = $1,700
期末在庫は以下の通りとなります:
- 1月15日のロットの残り50個(単価 $9.00) = $450
- 1月25日のロット100個(単価 $10.00) = $1,000
期末在庫評価額 = $1,450
期末在庫が、より最近の高いコストを反映していることに注目してください。これはFIFOの大きな特徴であり、貸借対照表上の在庫価値が現在の市場価格に近い状態に保たれます。
FIFOの計算式
基本的な計算は非常にシンプルです。
売上原価(COGS) = 期首在庫 + 期間中の仕入れ高 - 期末在庫
FIFOにおける特筆すべき点は、コストの割り当て方です。売れたものを計算する際には常に最も古いコスト層から取り出し、残ったものは最新のコスト層を表します。
期末在庫については以下のようになります:
期末在庫 = 手元の合計ユニット数 x 直近の仕入れ単価
FIFO対LIFO:何が違うのか?
LIFO(Last In, First Out、後入先出法)は逆のアプローチで、最も新しい在庫から先に売れると仮定します。価格が変動している場合、この差は想像以上に重要になります。
物価上昇時(インフレ時)
| FIFO | LIFO | |
|---|---|---|
| 売上原価(COGS) | 低い(古く、より安価なコストを使用) | 高い(新しく、より高価なコストを使用) |
| 純利益 | 高い | 低い |
| 期末在庫 | 高い(現在の価格を反映) | 低い(古い価格を反映) |
| 税額 | 高い | 低い |
物価下落時
効果は逆転します。FIFOは売上原価が高くなり純利益が低くなりますが、LIFOは売上原価が低くなり純利益が高くなります。
主な規制上の違い
- FIFO はGAAPとIFRSの両方で認められています。
- LIFO は米国GAAPでのみ認められており、IFRSでは禁止されています。
- 会計手法の切り替えには、フォーム3115によるIRS(米国内国歳入庁)の承認が必要です。
- LIFOを選択するには、IRSフォーム970を提出する必要があります。
ビジネスを国際的に展開している、あるいは将来的な海外展開を計画している場合、FIFOは世界中で認められているため、より安全な選択肢となります。