Beancount における未払費用:実践ガイド(コピー&ペースト可能な元帳例付き)
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未払費用は、月末の締めが積み重なるまで抽象的に感じられます。これは適切な発生主義会計の基礎であり、現金の出入りだけでなく、経済的実態を財務報告に反映させます。ここでは、未払費用が何か、なぜ重要か、そしてプレーンテキスト元帳でどのように記帳・逆転・報告するかを Beancount 視点でわかりやすく解説します。
TL;DR ⚡
- 未払費用 は、当期に発生したがまだ支払っていないコストです。現金が出るまで負債として記録します。
- Beancount では、
Expenses:
勘定を借方、Liabilities:Accrued:
勘定を貸方にします。支払時に負債を消去します。- 報告 では、
bean-query
のCLOSE ON
とCLEAR
を組み合わせて、特定日付時点のバランスシートを取得できます。
未払費用とは?
未払費用は、事業がすでに費用を負担したものの、まだ支払っていないコストです。サービスを受領した時点、または費用が発生した時点で記録し、請求書が未着や支払期日がまだ来ていなくても認識します。この手法は 発生主義会計のマッチング原則 に基づき、費用をそれを生み出した収益と同じ期間に計上します。
代表的な例:
- 従業員の給与 – 月末に発生し、翌月に支払われる。
- 光熱費(電気・水道) – 12 月に使用したが、請求は 1 月になる。
- 借入金の利息 – 月間で累積したが、まだ口座から引き落とされていない。
これらの費用を発生時に記録することで、当期の財務パフォーマンスをより正確に把握できます。