1回の調律で140ドル、1日3回の調律で420ドルの売上。そこから90マイルの運転、2時間のハンドル時間、訪問時に無償で対応した弦交換、まだ償却していないRPT試験料を差し引くと、その日の利益は税引前で約180ドルになる。
ピアノ調律・修理業は1回の予約ごとのビジネスに見えるが、実際はルート(巡回経路)ビジネスである。6桁の収入を稼ぐ技術者は、1回の調律価格を上げているのではなく、1回あたりの走行距離を減らしているのだ。
1回あたりのジョブ原価計算
すべての調律には4つの原価バケットがある:
- 調律労働費: 実際にピアノに触れる調律時間。通常はピッチ補正調律で60〜90分、ピッチレイズ+ファインチューニングで120分以上。セットアップや顧客との相談時間を含め、予約枠全体を労働時間として記録する。ピン操作の時間だけを記録しないこと。
- 移動時間と走行距離: 1回の予約あたり平均28マイルを1マイル0.72ドルで計算すると、走行距離費は20ドル。さらに45分のハンドル時間を、あなたの全負担人件費レートで計算する。1時間30ドルの全負担レートなら、移動労働費は22.50ドル。次のピアノまで40マイルもある散らばったルートでは、運転コストが調律そのものよりも高くなることがある。
- 小物部品費: その予約で使用した弦、ピン、フェルト、ダンパー材。12ドルのベース弦交換は諸経費ではなく、ジョブ原価である。
- 1回あたりの諸経費: 工具の減価償却(チューニングハンマー、ETD)、協会会費(PTG)、保険、スケジュール管理ソフトを、1回の調律あたりに配賦する。400ドルのハンマーを2,000回の調律で償却すると1回あたり0.20ドル。150ドルの年間PTG会費を400回の調律で割ると1回あたり0.38ドル。
密なルート(平均12マイル)での140ドルの調律にかかる総原価:走行距離費14ドル+移動労働費12ドル+部品費2ドル+諸経費8ドル=36ドル。税引前の貢献利益は104ドル。疎なルート(平均38マイル)では:走行距離費27ドル+移動労働費28ドル+部品費2ドル+諸経費8ドル=65ドル。貢献利益は75ドル。この1回あたり29ドルの差は、400回の調律で11,600ドルの差になる。
RPT認定:資格が価格を引き上げるタイミング
ピアノ技術者ギルド(PTG)の認定登録ピアノ技術者(RPT)資格は、筆記・調律・技術の3つの試験と継続教育が必要。簿記上の論点はROIである:
- コスト: 受験料、旅費、練習用ピアノ、準備時間(合計で1,500〜3,000ドルになることが多い)。
- メリット: 1回の調律あたり15〜40ドルの価格上昇、RPTを必須とするディーラーや法人顧客へのアクセス、非RPTでは倫理的に見積もれない高単価の修理案件への参入資格。
認定資格は無形資産として計上し、資本化方針に基づいて償却または費用処理する。その後、認定取得後の1回あたりの価格上昇分を追跡する。翌年に300回の調律で1回あたり25ドルの上昇があれば、増分7,500ドルで初年度に認定コストを回収できる。この追跡がなければ、資格は収益を生む資産ではなく、単なるコストに感じられてしまう。
利益を生む密なルートの構築
6桁収入の調律ビジネスは、価格設定の問題ではなく、スケジュールの問題である。レバーとなる要素:
- 地域・曜日でクラスター化する: 各曜日を特定の地区や町に割り当てる。クラスター日に予約を取る顧客には10ドルの割引を提供し、クラスター外のリクエストには訪問料を請求する。帳簿では曜日ごとの1マイルあたり売上を表示すること。クラスター化した日は疎らな日の2倍の売上になる。
- サービス間隔: ほとんどのピアノは6〜12ヶ月ごとの調律が必要。6ヶ月間隔の顧客は年間280ドルの価値があるが、14ヶ月間隔では120ドル。顧客ごとの平均間隔を記録し、6ヶ月のリマインダーを販促する。
- 修理の付帯率: 調律で発見される整調(レギュレーション)や整音(ボイシング)の作業は250〜600ドルで、ここで実際に利益が跳ね上がる。修理は別途見積もり、
Revenue — Repairとして計上し、付帯率(調律100回あたりの修理件数)を追跡する。15%の付帯率で平均修理単価300ドルなら、1回の調律あたり期待値45ドルが追加される。
初日から財務を整理する
ピアノ調律は予約単位で支払われ、ルート単位で利益を生む。1回あたりの原価、1マイルあたりの売上、付帯率——この3つのレポートが、次の50マイルを運転する価値があるかどうかを教えてくれる。
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